2026年6月 安全運転アドバイス
車道路交通事故を防ぐためには、自車の存在を相手にしっかり認識してもらい、見落とされないようにすることも大切です。相手に早く気づいてもらえれば、見落としによる衝突事故の防止につながります。今回は、自車の存在や動きを相手に伝えるための具体的な方法をご紹介します。
走行ポジションで「存在を伝える」
対向右折車からは死角になる位置走行ポジションで「存在を伝える」トラックなどの大型車の後方を走行するとき、大型車の死角に入り、対向車から見えにくくなることがあります。特に交差点では、対向右折車から自車が見落とされ、発見が遅れることで危険な事態を招くおそれがあります。

上図は、交差点手前での大型車追従時の走行ポジションを示したものです。Aの位置では大型車の死角に入って対向右折車からは見えませんが、Bの位置であれば見えます。走行ポジションは、原則として左寄り(キープレフト)が基本ですが、大型車に追従して交差点に接近する場合は、無理のない範囲でセンターライン側に寄り、対向右折車から自分の車が見える位置を確保しましょう。そうすることで自車の存在を相手に伝えることができます。

一方、単路でバン型(箱形)のトラックを追従する場合は、トラックの運転者から自車が見えているかどうかを意識して走行することが重要です。バン型(箱形)のトラックはルームミラーで後方を確認できないため、真後ろを走る車は運転者から見えていません。したがって、単路でバン型(箱形)のトラックの後方を走行するときは、トラックの左側のミラーに自車が映る走行ポジション(図Aの位置)をとりましょう。
車のフロント部分で「存在を伝える」

車のフロント部分で「存在を伝える」一時停止が義務づけられている見通しの悪い交差点では、一時停止線で停止しても左右の状況を確認できない場合があります。そのようなとき一気に確認できる位置まで進行すると、道路端を通行してくる歩行者や自転車などと接触するおそれがあります。このような場合は、一時停止後、自車のフロント部分が少し交差点に出るくらいの位置まで進んで再び停止し、交差道路側の相手に自車の存在を伝えます。その後、左右の状況がしっかり確認できる位置までゆっくり進行して安全確認を行いましょう。また、夜間に見通しの悪い交差点に接近するときは、交差点の手前でヘッドライトの上下を切り替え、交差道路側の相手に自車の接近を知らせましょう。
ヘッドライトで「存在を伝える」

ヘッドライトには、夜間の視界を確保するだけでなく、周囲の車両や歩行者に自車の存在を知らせるという役割もあります。特に周囲が見えにくくなる薄暮時は、早めにヘッドライトを点灯し、自車の存在を目立たせることが大切です。また、昼間でも、降雨で視界が悪いときや霧が発生しているときには、ヘッドライトを点灯して自車の存在を目立たせましょう。なお、霧が濃いときは、霧灯(フォグランプ)を使用すると効果的です。
ハザードランプとポンピングブレーキで「車の存在と動きを伝える」

ハザードランプ(非常点滅表示灯)は、駐停車するとき(故障等による場合を含む)や、通学・通園バスが幼児や児童の乗降のために停止しているときに点灯することが義務づけられています。さらに、渋滞車列の最後尾で停止または徐行しているときに点灯することも、追突防止に有効です。人の目には、光が点灯したままのブレーキランプより、光が点滅するハザードランプの方が目に入りやすく、周囲に異変を知らせる効果が高いと考えられます。特に高速道路では渋滞車両への追突事故が起こりやすいため、ブレーキランプより目立ちやすいハザードランプを点灯して、渋滞の最後尾にいることを後続車に確実に伝えるようにしましょう。また、停止時の追突被害を防止するには、後続車に停止の意図を早めに知らせることも大切です。その方法の一つが、ブレーキを数回に分けて踏み、徐々に減速する「ポンピングブレーキ」です。急停止を避けるとともに、ブレーキランプを複数回点灯させることで、後続車に自車の減速や停止を気づかせやすくなります。
合図で「動きを伝える」

道路交通法(施行令を含む)では、右左折ではその地点から30メートル手前、進路変更ではその3秒前に合図を出すことが定められています。これは、合図で自車の次の行動を周囲に伝え、他の交通参加者が対応する時間を確保するためです。直前の合図は違反行為となるだけでなく、周囲の対応を遅らせ、事故の引き金になる危険な行為です。交通ルールに従い、適切なタイミングで適切に合図を出しましょう。


















