2025年6月号 イデヤのFP通信  

ご挨拶

早いもので今年も半年が過ぎようとしています。皆さまにとって今年の前半はいかがだったでしょうか?
6月は「土砂災害防止月間」です。梅雨入りとともに雨が多くなるこの時期は、土砂災害のリスクが高まります。昨年も山形県、石川県、愛知県で大きな被害をもたらす土砂災害がありました。
ハザードマップの確認や避難場所の把握、非常持ち出し品の準備など、この時期家族で確認しておいてはいかがでしょうか?

今月号のちょっと気になるお金のコラム

ネット取引で必要なパスワード、何桁にしていますか?数字のみ8桁のパスワードはわずか2分で解析されてしまうと言われています。

子どもの数、44年連続減少

総務省が先月の「こどもの日」にちなんで公表した「令和7年4月1日現在におけるこどもの数(15歳未満人口)」によると、子どもの数は前年比35万人減の1,366万人で、44年連続の減少となり過去最少を記録しました。人口に占める子どもの割合も11.1%となり、こちらは51年連続の減少です。
各種人口統計が過去最少を更新することに慣れてきた方も多いかもしれませんが、今回少し驚いたのは年齢構成別の人口です。下図は3歳刻みの子どもの人口を示したグラフです。

急速に進む人口減少の様子が、このグラフからも実感できるのではないでしょうか。さまざまな子育て支援策が実施されていますが、現時点では回復の兆しは見えていないようです。
社会保障制度の見直し議論は今後ますます加速することが予想されます。ライフプランを確認し、必要な備えをしっかりとしておくことの重要性が、今まで以上に高まってきています。

ちょっと気になるお金のコラム

証券口座乗っ取り被害額、3000億円超

近年、ネットショッピングやネットバンキング、ネット証券などのオンラインサービスの利用が急速に拡大しています。ネットで買い物をするときに、クレジットカード情報を入力したことがある人も多いのではないでしょうか?また、銀行協会の調査によると6割以上の人がインターネットバンキングを利用しているようです。証券口座を見るとインターネット取引の口座数は4,682万と年々増加しているようです(証券業協会)。


このようにインターネットによる金融取引を利用する人が増える中、今年3月以降証券口座乗っ取りによる大規模な被害が発生しました。不正にログインし勝手に株式などを売却し、その資金であらかじめ犯人グループが購入していた株式を集中的に買い進めて値を釣り上げ、もともと保有していた株式を高値で売却するという手口と見られています。


下表は金融庁HPに記載されている4月末時点での不正取引の件数・被害額です。

証券会社を装ったメールによるフィッシングとマルウェアによるログイン情報の流出が指摘されています。なりすましメールは開かずに削除するように注意している人も多いと思います。マルウェアとはブラウザーやパソコン・スマホに保存してあるログイン情報などを盗み出すことやシステムの破壊、利用者の監視などを目的とする悪意あるプログラムやソフトウェアのことです。感染していることに気づかないことも多いので一層の注意が必要です。

マルウェアの感染を防ぐためには以下の注意が必要です。

• セキュリティソフトの導入と定期的な更新
• OSやアプリのアップデートを怠らない
• 不審なメール・添付ファイル・リンクを開かない
• 信頼できるサイト・アプリのみを利用
• 無料アプリや動画配信のポップアップ広告
• インターネットサイト上の広告


万一ログイン情報が漏れてしまった場合でも、不正ログインされないように、各金融機関が推奨しているセキュリティ設定を確実に行っておきましょう。

設定しているパスワードは何桁ですか?

パスワードも使いまわしをしている場合や桁数が少ない場合には再設定をしておきましょう。下表は米国のサイバーセキュリティ企業HiveSystemsが公開している「2025年版パスワード解読時間チャート」の引用です。

桁数が少ない単純なパスワードは、いとも簡単に破られてしまうことがわかります。大切な個人情報と資産を守るためにも利用しているインターネットサービスのセキュリティ設定やパスワードを再確認しておきましょう。