2026年5月 安全運転アドバイス
今回は、令和7年の交通死亡事故の主な特徴をまとめてみました。警察庁の発表によると、令和7年の交通事故による死者数は2,547人で、前年よりも減少しました。(資料は、警察庁「令和7年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」による)
【令和7年の交通事故発生状況】
○発生件数287,023件(前年比-3,872件-1.3%)
○死者数2,547人(前年比-116人-4.4%)
○負傷者数338,508人(前年比-5,887人-1.7%)
*発生件数とは、人身事故件数をいい、物損事故は含まれません。
*死者数とは、交通事故発生から24時間以内に死亡した人数をいいます。

65歳以上の高齢者が交通事故全死者数の半数を超える
死者数を年齢層別にみると、65歳以上の高齢者が1,423人で(図2)、全死者数に占める割合は55.9%で半数を超えています。65歳以上高齢者の死者数を状態別にみると、「歩行中」が622人(43.7%)、「自動車乗車中」が485人(34.1%)、「自転車乗用中」が200人(14.1%)、「二輪車乗車中」(自動二輪、一般原付、特定原付)が112人(7.9%)となっています(図3)。歩行中や自転車乗用中の高齢者を見かけたときは、スピードを落とすとともに、高齢者の動向に十分注意しましょう。


人対車両の「横断中」が最も多い
死亡事故を事故類型別にみると、「人対車両」が770件(34.1%)、「車両相互」が845件(37.4%)、「車両単独」が636件(28.2%)となっています(図4)。事故類型の内容をみると、人対車両の「横断中」490件(21.7%)が最も多く、次いで車両単独の「工作物衝突」430件(19.1%)、「出会い頭衝突」の237件(10.5%)となっています。横断歩道に近づいたときは、まず横断歩行者の有無を確認しましょう。歩行者が横断中、または横断しようとしているときは必ず横断歩道の手前で一時停止します。歩行者がいるかいないか明らかでないときは、横断歩道の手前で停止できる速度に落として進行しましょう。

(2026年4月20日時点で施行されている法令に基づき制作しています。)
道路形状別では、交差点内とその付近が死亡事故の半数近くを占める
死亡事故件数を道路形状別にみると、「交差点内」が894件(35.8%)、「交差点付近」が281件(11.3%)を占め、「交差点内」と「交差点付近」を合わせると47.1%と全体の半数近くを占めています。交差点内について信号機の有無別でみると、信号機無のほうが多くなっています(図5)。交差点とその付近は、さまざまな方向から車や人が行き交い、確認・判断・操作が複雑になるため、事故が起こりやすい場所です。交通状況に十分注意し、安全な速度と方法で走行しましょう。

法令違反別では、「漫然運転」が最も多い
原付以上の運転者が第1当事者となった死亡事故を法令違反別にみると、「漫然運転」が365件(16.2%)で最も多く、次いで「運転操作不適」295件(13.1%)、「脇見運転」244件(10.8%)、となっています(図6)。「漫然運転」とは、脇見運転ではないものの、運転中に“運転以外のことを考えていた”、“ぼんやりしていた”、“ラジオ放送に聞き入っていた”などのために注意がそれ、相手当事者を見落とし、または発見が遅れて事故を発生させた場合などをいいます。走行中は運転に集中することが大切です。体調不良時や疲労時は漫然運転に陥りやすいため、できるだけ運転を控えるようにしましょう。

昼夜別では、夜間の歩行中の死者数がほぼ4分の1を占める
死者数を昼夜別にみると、「昼間」が1,337人(52.5%)、「夜間」は1,210人(47.5%)です。昼夜別・状態別でみると、昼間は「自動車乗車中」が579人(22.7%)で最も多いのに対して、夜間は「歩行中」が598人(23.5%)で最も多く、全死者数の4分の1近くを占めています(図7)。特に日没後は、周囲が見えにくくなって歩行者や自転車の発見が遅れやすく、事故の危険が高まります。早めにヘッドライトを点灯するとともに、昼間よりも速度を落として慎重に運転しましょう。


















