2026年11月号 イデヤのFP通信


ご挨拶
過ごしやすい季節になってまいりましたが、いかがお過ごしですか。
10月から11月にかけて、保険会社から「保険料控除証明書」が送付されます。控除証明書は年末調整や確定申告で控除の適用を受ける際に必要となります。紛失してしまうと再発行に時間がかかることがあるため、大切に保管してください。
保険会社から控除証明書が届くこの時期は、ご加入中の保険内容を確認する良い機会でもあります。ぜひ見直しのきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

今月号のちょっと気になるお金のコラム
日常で使うお札にも寿命があり、意外な場所へ旅立つことも。タンス預金に潜むインフレのリスクとあわせてご紹介します。
若者の結婚観の変化と少子化
国立社会保障・人口問題研究所が2026年9月に公表した第17回出生動向基本調査によると、「いずれ結婚するつもり」と答えた18〜34歳の未婚者は男性75.1%、女性77.8%で、初めて8割を下回りました。「一生結婚するつもりはない」との回答も、男性24.0%、女性21.5%と初めて2割を超えました(下図)。

また、2026年8月にこども家庭庁が公表した「若者10万人の総合調査」(途中経過)でも、結婚のハードルとして「経済的不安」「自由時間・趣味時間の減少」「出会いのなさ」が上位に挙げられ、「余暇・趣味を楽しむこと」を結婚より優先する未婚者は男女とも約5割に達したことが示されました。
このまま未婚化が進めば、将来は家族像が大きく変わり、それに伴い社会保障のあり方も大きく変わる可能性があります。自身と家族を守るための準備をしっかりとしておく必要があるのではないでしょうか。
ちょっと気になるお金のコラム
一万円札の寿命は何年?古くなったお札の意外な行き先
毎日当たり前のように財布に出し入れしているお札。2024年に新紙幣が発行されてから2年以上が経ち、新しい紙幣にもすっかりなじんできた頃ではないでしょうか。
ところで、私たちが日々使っているこのお札(日本銀行券)に、「寿命」があるのをご存じでしょうか。日本銀行によると、一万円札の寿命は「約4〜5年」であるのに対し、五千円札や千円札の寿命は「約1〜2年」とされています。

券種によって寿命に差が出る理由は「世の中を回るスピードと使われ方」にあります。
五千円札や千円札は、お釣りとしてやり取りされる回数が多く、レジなどの機械を通る頻度も高いため、どうしても傷みやすくなります。一方、一万円札は高額な買い物の時に使われることが多く、普段はお財布や金庫の中で「保管」されている時間が長いため、長持ちするのです。
ちなみに、傷んで寿命を迎え、日本銀行で細かく裁断されるお札は、年間約3,000トンにものぼるとされています。裁断されたお札の一部はトイレットペーパーや住宅用建材などにリサイクルされています。
役目を終えたお札が、トイレットペーパーなどに生まれ変わることもあると考えると、少し不思議な気持ちになりますね。
タンス預金は50兆〜60兆円規模とも
利用頻度が低く、比較的長持ちする一万円札ですが、その中には、いわゆる「タンス預金」として眠っているものも少なくないとみられています。日本銀行の資金循環統計によると、家計が保有する「現金」の総額は100兆円を超えています。このうち、決済に使われずタンス預金として保管されている分は、民間の推計で約50兆〜60兆円にのぼるとされています。
下図は2016年を100とした場合の消費者物価指数の推移です(総務省データをもとに作成)。

お札を金庫で保管していれば傷みは防げますが、気をつけたいのが「インフレのリスク」です。グラフからも分かるとおり、2022年以降、国際情勢の変化やエネルギー価格の上昇、円安などを背景に、物価上昇が進んでいます。以前100円だったものが現在113円になったとすると、1万円の実質的な購買力は約8,850円相当まで目減りしたことになります。
一万円札の物理的な寿命は4〜5年かもしれません。しかし、私たちにとって大切なのは、お金の「額面」だけでなく、その価値をどう守るかです。そのためには、ライフプランに基づいた適切な金融商品を活用する視点も大切ではないでしょうか。















