2024年8月 安全運転アドバイス
観光地などへのドライブでは、普段はあまり走行しない急なカーブや長い坂道、トンネルや踏切に遭遇する機会も多くなります。このような場所は車をコントロールすることが難しく、事故を起こす危険も大きくなります。そこで今回は、こうした危険な場所での注意点についてまとめました。
カーブでの注意点
カーブでは遠心力が働くため、速いスピードで通過しようとすると、車がカーブの外側に引っぱられ、対向車線にはみ出したり道路の外に飛び出してしまう危険があります。カーブ手前の直線部分で十分にスピードを落とすことが大切です。緩やかに見えるカーブでも、思った以上に曲がり具合がきつかったり、カーブの途中できつくなることがあるので、「この程度なら減速しなくても曲がれる」という過信は禁物です。
カーブを通過するときは、カーブの程度に応じて緩やかにハンドルを操作しましょう。急ハンドルとなったり、ハンドルとブレーキを同時に操作するとスリップする危険があるのでやめましょう。
カーブが連続する「S字カーブ」では、ハンドルの切り戻しが続くため、特に急ハンドルに注意が必要です。また、「S字カーブ」では重心の高いトラックやトレーラーが横転することがありますので、前方にそうした車が走行しているときは、車間距離を長くとっておきましょう。
坂道での注意点
長い下り坂を走行する時、フットブレーキを使い過ぎると、ブレーキが効きが悪くなるおそれがあります。このような事態を避けるために、長い下り坂ではエンジンブレーキを活用し、フットブレーキは必要に応じて補助的に使用するようにしましょう。特にカーブの多い下り坂では、フットブレーキを使い過ぎることがありますので注意しましょう。
下り坂では加速がつくため、いつの間にか前車との車間距離がつまってしまうことがありますので、意識して前車との車間距離をとりましょう。
上り坂では、大型車やたくさんの荷物を積んだ車のスピードが急に低下することがありますので、そうした車が前方を走行している時も、意識して前車との車間距離をとりましょう。
トンネル走行時の注意点
トンネルの入口ではスピードを落とす車が多く見られます。トンネルに近づいたら、前車との車間距離を長くとり、前車のブレーキランプにも注意し、前車の減速を早めに把握するようにしましょう。
トンネルの入口に信号機や情報板が設置してある時はトンネルに入る前にそれらを確認し、赤信号のときや「進入禁止」が表示されているときは、絶対に入らないようにしましょう。
トンネル内で駐停車すると後続車に追突される危険があります。そのため道路交通法で車両通行帯がある場合でも駐停車は禁止されていますので、故障などのやむをえない事情がある場合を除いて、駐停車をしてはいけません。また、万一トンネル内で駐停車している車がある時は、その周りを人が歩いている可能性がありますので、スピードを十分に落とし、駐停車車両付近の状況によく目を配りましょう。
一般道路のトンネルの中には、照明が暗い上に道幅も狭くセンターラインのないところや急なカーブがあるところもあります。そうしたトンネルではスピードを十分に落とすとともに、カーブでは対向車のヘッドライトに注意し、対向車が接近している時は一層スピードを落としましょう。
踏切での注意点
踏切を通過するときは、必ず踏切の手前(停止線があるときはその手前)で一時停止し、窓を開けるなどをして左右の安全を確認しましょう。特に郊外の踏切の中には遮断機のない踏切もありますので、そうした踏切では確実に一時停止して、目と耳で安全をしっかりと確認する必要があります。
前車に続いて踏切を通過する場合でも、一時停止して安全確認をします。また、信号機のある踏切で青信号の場合は、一時停止は免除されますが、安全確認は免除されていませんので、安全確認をしてから踏切に進入するようにします。
警報機が鳴り始めたら踏切内に入ってはいけません。警報機が鳴っていないときでも、踏切の先が渋滞していて、そのまま進むと踏切内で動きがとれなくなるおそれがあるときは、踏切内に入ってはいけません。
踏切内では、歩行者や対向車に注意しながら落輪しないように、やや中央寄りを走行しましょう。